我が社は創業時より、速記や音声反訳の価値をさらに高め確立すべく、速記という伝統技術と先端技術を融合させる新しい価値創造への挑戦、そして情報保障サービスをより速く、より高品質で幅広く提供し続けることをコンセプトに、全員一丸となってここまでやってきました。
2016年12月には速記文字を電子化する特許を取得、その技術をもとにして2020年10月に速記入力アプリをリリースいたしました。
2022年2月には、同アプリの機能強化版「SteVia Pro」をリリース。既存の速記方式、オリジナルの人工言語を、入力パターンの作成から配布までできる画期的な文字入力アプリをリリースいたしました。
そのほかにも、2020年10月28日速記の日に、音楽で使用されるMIDI信号を利用した文字入力に関する特許を取得。2021年7月には、放送時間をずらして発話者と字幕を一致させる特許を、また不特定多数が字幕付与に参加できるビジネスモデルの特許を続けて取得。
新サービスとしては、コロナ禍で様々な会議がストップし大混乱の中、いち早くリモートによる速記録、字幕付与サービスを展開し、「リモート起こし®」というサービス名称の商標を2020年6月に申請、取得。ほかにもまだ世に出していない新しい価値が幾つもあります。
おかげさまで中央省庁や地方自治体を中心に、独立行政法人や民間企業などからもたくさんの音声反訳業務、速記業務、手話通訳業務、パソコン文字通訳業務、字幕等データ入力業務の御依頼を頂くようになりました。
平成25年に施行された障害者差別解消法と、奇しくも同じタイミングで個人から組織化し、「手話、速記、字幕、文字通訳による包括的な情報保障サービスの提供を実現する」という大きな目標に注力してきましたが、全社員の粘り強い努力がようやく結実し、現時点でこれらのサービスを一括提供できる、日本で唯一の民間企業となりました。
全社員の不断の挑戦と、取引先の皆様に育てていただいたおかげで、大きな理想ではありますが、また一歩近づくことができました。
心より感謝いたします。
全社員共通の思いとして、音声を視覚化する役務を通じて日本語の奥深さに魅了され、また悩まされ、一進一退の日々でした。今後もそのようにありたいと思います。
まだまだ若い会社ではありますが、前へ前へ進んでまいります。
引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。
西都速記株式会社 代表取締役 上野 佳之