9.SDGsと手話
――― SDGsと手話って何か関連あるんですか,今何か。 SDGsに何か関係する手話みたいな。
K先生:関係する手話ですか。
―――あんまりつながらないですか,そこは。
K先生:あんまりつながらないですね。持続可能な開発目標とか言いますよね,17個あって。
―――はい。
K先生:あんまり手話は関係ないかな。でも,あれの本当の意味って,誰一人取り残すなということなんですね。
―――そうなんですよ。
K先生:だから,それを考えたらありますよね。
―――そうなんですよ。
K先生:特に障害者を取り残さないと言うて。でも,それあんまり言われないんですね。誰一人取り残さないということは言わないで,開発目標ばっかり挙げてはんねん,17個も。あれおかしいなと思います,私。
―――私,実は関西SDGsプラットフォームの会員に入ったんですけど。
K先生:そうですか。あのきれいなバッジ持ってはんの。
―――持ってないです。
K先生:あれいいなと思って。きれいな,虹色みたいなバッジがある。
―――特に聴覚障害は災害のときに取り残されがちなんで,そこを真っ先に日本は。
K先生:言ってほしいね。
―――はい。世界的な災害が多い国なので。先生に言ってほしい。
K先生:ほんとにね,それ聞いてね,開発目標ばっかり思ってたら,違います言われてね。それが主やったんですか言うて。そしたら,それどんどん言うてほしいですね。
―――学校ですごいSDGs,今。
K先生:やってます。いろんな物すごいいろんな活動されてますよね,いろんなところで。
―――だから,一瞬手話のことで呼ばれたんかなと思ったんですけど,そういうわけではなかったですね。
K先生:ほんとやね。ちゃうかってんね。
―――先生,ぜひその道,開拓してください。
K先生:ほんとやわ。してほしいわ。
―――SDGsは全部を巻き込んでいこうとしているから,もちろん手話も絶対入ってくると思うんで。
K先生:入ってきてね。それで言語として認められたりもあるでしょう。
―――そうですね,はい。
K先生:「大阪市こころを結ぶ手話言語条例」,2016年にもうちゃんと。47都道府県あっても,まだのところいっぱいある。
―――そうなんですか。手話,全然考えたら盲点でした。手話絶対やるべきやなと思いますね。
K先生:ほんとやね。
―――誰一人残さないというところで。
K先生:それ最初で一番大切なので。
―――はい。灯台下暗しやと思いますよ。
K先生:誰も言われないですね,なぜか。
―――今,それを手話でやってほしいです。SDGsのもともとの意味は。
K先生:もともとの理念というか,そういう一番大切なことが,誰一人取り残さない。
―――取り残さないということですみたいなのを今,手話でやっていただいて撮らせてもらって。
K先生:今ですか。
―――いいですね。
(この後,実際に手話をしていただき,撮影させていただきました。)
―――本日は貴重なお話,たくさんありがとうございました。
K先生:いえいえ,そんな,私,知ってる範囲しかお話しできません。
―――やっぱりリアルな。
―――そうですね。情報量が全然違いますね。
K先生:いえいえ。
―――またいろいろこちらも理解が上がっていったら,また聞きたいことも出てくると思うので。
K先生:はい。また,私のわかることでしたら。でも,また別の方にもお声がけしてください。また全然違うこと言わはると思います。
―――またみんなそれぞれのほんとに経験してきたのが全然違うと思いますね。出会った方たちのろうの方が全然違うから。
K先生:そうですね。
(2時間近くにわたり,実際に長年現場に入ってこられた経験に基づく生きたお話を聞かせていただき,手話の必要性もより現実味を伴った理解で再認識できました。また,手話の楽しさそのもの,コミュニケーションの大切さ,貴重さそのものについても,認識が更新されたように感じました。)
(インタビューはこれで終わりになります。最後までお読みいただき,ありがとうございました。)
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